コロナ禍と仮想通貨
海外の友人と仮想通貨について(何故か)語る機会があった。
簡単に言うとビットコインを始めとする仮想通過はコロナ禍の状況で強いという話だ。
株の取引においてもディフェンシブ銘柄という概念がある。それは不況下においてはより安定的な銘柄に人気が集中する。
仮想通貨にはこのようなディフェンシブ要素があるということで、それはどういうことか考えてみると
どこかの国でデフォルトや、金融危機の発生によりその国の通貨の信用が落ちる(落ちそう)
↓
そこの国の通貨から仮想通貨に変える動きが活発化する
↓
仮想通貨が値上がりする
というシナリオである。
このシナリオを裏付ける為の条件には下記
① 世界での流通性が高い
→自国での取引しか無ければ自国の危機に連動してしまい意味なし
② 信用が高い(セキュリティ面)
→不正コピーやデータ流出が有れば資産として信用できない
③ 実態がない(デジタルデータである)
→世界的な通貨を購入(≒国外持ち出し)に関する規制が少ない(各国が仮想通貨そのものについて固有の規制が掛けづらい)のと、動かしやすい
こういう点でライバルと言えるディフェンシブ資産は「金」などですね。
国に依存せず①、信用が高い②という点において確固たるものでしょう。(世界の埋蔵量や、宇宙や深海から大量に発掘された場合の価値変動さ知らないが)
大きな違いは③で、金は実態がある為、物理的に保管や売買にも様々な注意点がある上、国外に持っていくことも容易ではない。
上記を鑑みて、仮想通貨の中でもビットコインは優秀なディフェンシブ銘柄である事は説明がつく。
世界で最も流通量が多い仮想通貨であること①、ブロックチェーン技術に裏付けられる信用性は高いこと②、また③は言わずもがなであることからその実力は十分に有りそうである。
事実、2013年のキプロス金融危機ではビットコインが資金逃避先に使われて価格が高騰した。
現時点でもレバノン通貨の暴落に連動してビットコインが大きな注目を集めている。
我々日本人は円や国際デフォルト等、破綻をリアルにイメージする人もあまりいないと思うし、現在日経平均はゆるやかな回復傾向でもあるため、仮想通貨への意識は急激に高まるものではないかもしれないが、世界中でコロナ禍がいつまで続くか、また冬に向けて再拡大するのか懸念があり、事実として世界的に景気の後退がある中、ビットコインをはじめとする仮想通貨は特別な動きを見せるのか、その動向に注目していきたい。